数学は役に立つのか

8月は、生徒さんたちが数学に関する新聞や作文を書いたり、いつもと違う方法で数学と向き合う時間が持てました。定期的に数学に関する作文を書いてもらっているので、数学力だけでなく文章力も伸びているなと私も嬉しく思っています^_^

私自身は、8月に私の教員免許の更新で母校で30時間の講義を受けてきました。

 

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久しぶりの母校は校舎こそ新しくなったものの、10年ぶりに会った恩師も同級生も、つい最近卒業したっけと錯覚するほどそのままでした。

そこで教授から聞いた話ですが、理系大学生からも「数学って何のために勉強するんですか?」とか、「数学は役に立つんですか?」とか質問されることがあまりに多いそうです。

私も聞かれることが多いので、私なりの見解をここに書いておこうと思います。

 

 

 

世の中にはお金だとか時間だとか、価値があるものが色々とあるとは思いますが、現代は選択肢があまりに多すぎて、「知識」や「情報」を持っていることも大きな価値のひとつです。

たくさんの選択肢の中で、他人の意見に惑わされず、自分なりに数学的に考察ができて論理的な見解を持てるということはとても価値があることなのです。

例えば貯金や投資の話は昔ブログにかいたことがあるので他の話をすると、私は3年前に娘を出産するときに、出生前診断について知りました。生まれてくる赤ちゃんが先天的な病気を持っているかを調べる検査で、それを行うことで出産後に迅速な対応や、準備ができるものです。

ですが、検査の精度が高いからといって、陽性のとき実際に問題がある確率が高いわけではないのです。例えば非常にまれな病気の場合、誤検出率は小さいけれど、それ以上に罹患している人の割合が圧倒的に小さくなります。そのため、陽性と診断されても実際には問題のないケースが多くなるのです。

(具体的な計算は高校の数学Aの原因の確率に出てきます。)

とてもデリケートな内容になってしまいますが、検査の精度が高いことだけを信じて出産しないことを選択してしまう人もいると聞きました。データを読み解くことができれば、選択することが変わってくる人もいるはずだし、悩んでいる時のひとつの判断材料になると思うのです。すぐに数式で自分で表せなくても、どんな数式やグラフになっているのか自分で調べてみてそれで納得できることが大切だと思っています。

 

 

 

私の数学教室では、数学や勉強がどんな風に役に立っていくのか、生徒さんと話し合ったりする時間も多いです。若さあふれる生徒さんから未成年ならではの意見を聞かせてもらえて、私も成長させてもらっています。

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